飛行機は車より安全と言われています。
なぜなら車より事故の起きる可能性が低いからです。
しかし、事故が起こってしまうと大勢の犠牲者が出る可能性が高いのも飛行機事故。
少ないとはいえ年に数件は世界で事故が起きているのも事実です。
日本航空機駿河湾上空ニアミス事故という事故を知っていますか?
ニアミスとは飛行機同士が異常接近し、衝突の恐れがあった状態のことです。
1月26日放送の「報道スクープSP激動!世紀の大事件VI」で取り扱われるみたいですね。
そこでこの事故のことや原因、ニアミスではなく空中で衝突してしまった事故について調べてみました。

飛行機事故は空中だと助からないだろうからね

飛行機には絶対に乗らないという人もいるしね
日本航空機駿河湾上空ニアミス事故
この事故がおきたのは2001年1月31日、場所は駿河湾上空。
羽田空港から那覇空港に向かっていた日本航空907便と、韓国の金海国際空港から新東京国際空港へ向かっていた
日本航空958便がニアミスを犯し危うく衝突しそうになったのです。
その高度差は約20メートルだったそうで、スレスレだったんですね。
一歩間違えば、両機体の乗員・乗客あわせて677名が犠牲になるという史上最大の大惨事が起きるところでした。
運よく死者は出なかったものの、907便のほうでは急降下により91人が軽傷、9人の重傷者が出ています。
当時はシートベルト着用のサインも消えていて、CAは乗客に飲み物を提供している最中でした。
なので急降下のせいで体が持ち上げられ天井に衝突しそこからまた落ち、打撲や骨折というけがを負ったみたいで
すね。
ほかには散乱した荷物によるけがや提供していた飲み物によるヤケドもあったそうです。
けが人が出た907便のほうは飛行機内部も壊れた部分が出ています。

事故の原因は?
ではこのニアミスが起きた原因は何だったのでしょう?
まずは管制官のミスです。
958便に出す「降下してください」という指示を間違って907便に出してしまったのです。
この管制官は見習いで訓練監督もついていたのですが、うまく対処できなかったのですね。
そのせいで上空にいた907便が降下して958便のルートに接近。
数秒後にはTCAS(空中衝突防止装置)が発動し、907便には上昇、958便には下降と指示が出ました。
ここで2つ目のミスが出てきます。
907便の機長がTCASに従わず管制官の指示どおり下降を続けてしまったのです。
両方の機体が下降しているという危険な状態になったのですね。
当時は管制官の指示とTCASの優先順位が明確に決まってなかったということもありました。
最後は危険だと感じた両機長の判断で907便が急降下、958便が上昇したおかげで衝突という最悪の結果にはなら
ずに済みました。
958便の機長は「相手機の背中が見えた」とはなしています、それほど接近していたのでしょう。
この事故の後、国土交通省は国際民間航空機関という機関に同様の事故を防ぐための調査を依頼しましたが、
動きが重くドイツで飛行機同士の空中衝突事故が起こってしまいました。

ユーバーリンゲン空中衝突事故
この事故はドイツの南部ユーバーリンゲンで乗客・乗員71名を乗せたチャーター機と乗員2名が乗った定期貨物便
が空中衝突し、全員が亡くなってしまったという大惨事です。
2002年7月、ニアミス事故から約1年半後の事故でした。
この空域はスイスの管制区域となっていて、民間のスカイガイド社が管制をしていました。
規定では2名いないといけない管制官でしたが、当時は1名しかいなくてこれが慣習化していたのです。
しかも管制センターにある接近警報装置などは機器点検で機能が限定されており、飛行機の急接近に気づくのが
遅れてしまします。
両機の接近でTCASが下降・上昇の指示を出しますが、数秒後に管制官が貨物便に下降の指示を出してしまいま
す、TCASでの指示は上昇でしたが管制官の方に従ってしまいました。
管制官からはTCASと自分の指示が違っていることは報告がないと分かりません、チャーター機のほうが管制
官に下降中と報告しましたが、管制には伝わっていなかったといわれています。
管制官は衝突するまで両機が下降していることがわかっていなかったのですね。
この事故後、管制官の指示とTCASの指示が違う時はTCASに従うということが決まりました。
2004年、事故後管制官を辞めていたデンマーク人元管制官はロシア人の遺族に自宅前で刺殺されるという事件
がおこっています。

もう少し早くTCASの方を優先というルールが決まっていたら事故は避けられたのかもしれないね

いつも動くのは事故が起こってからだからね
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